こんにちは。

今回は『お』のお題、「おしひき」(スィング論)の4回目です。

前回までは、ゴルフスィングにはショートゲームが得意な「引き型」さんと、

ロングゲームが得意な「押し型」さんがいます。

とくに「押し型」さんのショートパットの打ちづらさ、打ちづらそうさ、はみていても

よくわかります。

「押し型」さんは「引き型」さんに比べ、パットのタッチ、ヘッドの加速、

出しづらいのではないか、というのがここまでのお話でした。

楽に飛距離を出すプレイヤーでも、グリーン上では…、という人もおられるかもしれません。

「引き型」さんのパットと「押し型」さんのそれとは具体的に何がちがうのかまでは、

細かくみればあるのですが、この部分は技術的なことなので割愛いたします。

ご自身で、

「うむ、グリーン上、たしかにかすりもしないでショートパットがよく外れる」。

というお心当たりのある方は、スィング「押し型」さんに多いそれ、の可能性も

なくはない、というところでしょうか。

しかし、ここまで引っ張って書いてきてなんなんですが、

だから何?という気もします。

この『お』の「おしひき」の今回、たくさん出ていただいたフィル・ミケルソンさんですが、

「だから何?」と考えられているのではないでしょうか?

すでにここまででもものすごい実績と人気の選手ですが、

「パッティングさえ決まっていれば、もっと勝てていたかも」と

ミケルソン選手が考えられていても不思議ではありません。

しかし、ファンから見た場合、たとえばミケルソンが今の倍を勝っていて、そして燃え尽きて、

すでに引退をしてしまっていたら、と思うと、それはそれでまったく面白くありません。

これは特にミケルソン選手に限りません。アメリカ人なので、わたくしが勝手に

タイガーとともに登場してもらっていますが。

結果やスコアや勝ち負けが大事ではないとは思いませんし、突き詰めたいのであれば

するべきだとも思います。

しかし、ゴルフというスポーツの不思議なところでほんとうにおもしろくなってくると

ボールがカップに入っても入らなくても、なんとなくなかなかやめられません。

勝つときはさらーっと、すーっと、きれいに勝っていく「引き型」さんたちに対して、

飛ぶのになぜか人一倍ぜーはーしながらよろよろしながらゴルフをし、

そんなこんなでもカップを掲げたりする時もある「押し型」さんたち。

楽にとても飛ぶのだけど、グリーン上では何とも言えず、見ててハラハラする、

「押し型」プレイヤーのみなさん。

この人たちが「する」ゴルフにも「見る」ゴルフにも欠かせないことは間違いありません。

どなたであっても、スコアが出ても出なくても、「クラブをつかう」、これだけで、

「ゴルフ、なーるほど」、となります。

しかし、この「押し型」さんたちのショートパット打ちづらそう問題、ここに関してだけは

まだまだ研究の余地、ありです。一応、こうだろうというのは技術的なところではありますが。

いつか、この件について、ぜひともフィル・ミケルソンさんを座長にお招きの上、

「押し型」プレイヤーのみなさんでミーティング、もしくはシンポジウムを開催してくれたら、

必ず出席させていただきたい、と考えている、というお話でした。

次回からは『か』です。

今回も最後までよんでくださりありがとうございました。